2010
02-19
地域情報
中津歯科医師会 学術講演会のお知らせ

 

中津歯科医師会学術講演会のお知らせ

 

 

 一昔前(と言っても私がまだ、小中学校生のころ)までは虫歯と近視が日本人の国民病であると考えられていました。今や21世紀の国民病は糖尿病であると言われています。この背景にはライフスタイルの急速な欧米化(食生活の変化と交通手段の発達による運動不足)が関与すると考えられています。歯周病はこれまで、糖尿病の6番目の合併症(5合併症ではないので併発症と言う人もいます)と言われてきました。さらに、糖尿病に密接に関連した病態である肥満も歯周病の危険因子であると考えられるようになりました。つまり、今風に言えば増え続けているメタボリックシンドローム(内臓肥満、異常脂質血症、高血圧および耐糖能異常を併せ持つ病態)患者の多くは歯周病を発症していると考えなければいけません。

 一方、私どもはこうして発症・重症化した歯周病が、逆に軽微な慢性炎症として糖尿病の血糖コントロールに影響を与える、あるいは心筋梗塞のもととなる動脈硬化の進展に影響を及ぼす可能性があるとの仮説のもと、検討を加えてまいりました。それがもしも本当なら、今後の歯科医療の価値がさらに高まるからです。事実、健康日本21の中でも歯周病は糖尿病や肥満と並んで、早世や障害につながる危険因子として列挙されています。

 このたびの講演では、この概念に基づいて私たちがこれまで行なってきた研究の一端をわかりやすくご紹介するとともに、今後の歯科医療に何が必要かを皆様と一緒に考えてみたいと思います。

 

    

                          記

  

演 題「糖尿病の合併症としての歯周病―その新しい捉え方―」

 

講 師 広島大学大学院医歯薬学総合研究科

     展開医科学講座健康増進歯学分野

            西村 英紀 教授

 

日 時  平成 22 4 3 () 午後 3 時〜 4 時 30

 

場 所  中津市教育福祉センター

 

参加費  無料

 

 

後 援 北部保健所,中津市,中津市教育委員会,中津市医師会,中津薬剤師会

 


 

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